症例1 足首の痛み

症例1 歩く事はなんとかできるが走る事ができない足首の痛み
患者 30代 男性
2018年 1月 来院
マラソンが趣味で練習をしていて足首に痛みで走れなくなった。一週間後に駅伝に出場するのでなんとか走れるようにしてほしいと依頼があった。患者は以前から当院に通院しており、鍼灸治療には意欲的である。
治療内容と経過
1診 軽い肉離れのような感じで内出血が見られる。本人に話を聞くと元々は左足のふくらはぎが痛くて庇って右の足首に負担がかかったのではないか
歩く事はできるが踏み込みができない。アキレス腱を伸ばそうとすると痛みと張りがでてできない。
まず、骨盤調整、お尻の調整、膝裏の活法をし、立ってもらった。少し歩くのに違和感が出るが、少し良い。次いで炎症を抑える目的で手のツボに鍼を置鍼した。施術前は痛む部位がぼんやりしていたが、今はアキレス腱の内側の方に痛みがある。内出血をしている部分を囲むようにしてお灸をした。足首に対応する首のツボに鍼し、動かしてもらうとずいぶん楽に歩ける様子で、ジョギング程度なら出来そうなので治療を終了。
2診 3日後前回の治療後痛みはあるが楽に動かせる。足首より少し上のふくらはぎの方に痛みが気になる感じがする。足首がうまく動かせず、硬い感じがする。足首の調整をする活法をし、動かしてもらうと足首を動かしてやすくなった。走る時に足を蹴り出すときより着地するときの方が痛みが気になる。足首に対応する首に鍼をし、走ってもらうとふくらはぎ、足首の痛みはあるが普通のペースでは走れそうな様子なので治療を終了した。
後日、駅伝の様子を尋ねたら足は痛みはあったがなんとか走る事はできた。とりあえずは目標であった駅伝に出場する事ができたので本人も喜んでいた。現在も治療は継続中です。
主に使用したツボと活法
後谿R、C1(1)、C2(1)、内出血部のお灸、
骨盤回し、梨状筋の導引、膝裏の導引、足関節の調整
考察
肉離れはスポーツ選手には多い障害で傷めてしまえばしばらくは走る事が出来なくなる。そしてよくクセになると言われている。局所だけに治療をすれば痛みは減るかもしれないが再発をしてしまう事が多いと思う。なので局所的ではなく全体的に観察し、一見関係ない足と首の関係性、骨盤等の調整をして連動性を回復させてあげる事によって早めの復帰、再発も防げるのではないとかと思われる。

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鍼之輔のぼちぼち日記(岡山市南区しらお鍼灸院)

岡山市南区で鍼灸院を開業しておりますm(__)m 整動鍼、活法にハマってます。ぼちぼち更新していきます。